2025年06月18日 15時45分

《行政 》

地域からの浄財で柳谷神社を全面改修 稲荷社など4神祀る

 柳谷神社改修工事完成祝賀会が、令和7年6月15日、柳谷自治公民館で行われ、地域住民の浄財によって古くなった4神を祀る旧社殿を解体し、本殿と田の神社屋、賽銭箱、寄付者名板などが真新しくなって披露された。

 主催は、柳谷神社改修工事実行委員会(柳谷正充委員長)

 また、同神社の歴史について、鹿屋市教育委員会文化財センターの稲村博文所長の講演を聴いた。

写真=3つお社に稲荷社、荒神・大国主命、毘沙門天

写真=あいさつする柳谷実行委員長

 同神社の棟札には、平家落人の里として平家にまつわる家紋が記され、稲荷社、荒神、大国主命、毘沙門天が祀られているが、昨年8月に神社の虹梁がシロアリで下にずれ、虹梁の図柄が分らなくなっていた。

 これらの調査を行い、文化財センターの協力のもと、見積もりをもらい、地域住民から寄付を募って、当初部分改修の予定が全体立て替えとなってこの日になったもの。

 この日は、橋口舞子さんの司会で、柳谷実行委員長が、これまでのいきさつ等を含めあいさつ。

写真=鹿屋市教育委員会文化財センターの稲村博文所長が講演

平家の落人、三反田字の柳谷家祭神騒動記も説明

 稲村所長が、柳谷神社について、その祭神、稲荷社、荒神、大国主命、毘沙門天について、また中央のお社にある2体の随神像、棟札、そこに記されてる三つ鱗紋、平清盛が使用した家紋、著名な平家の末裔の家紋について、棟札に書かれている文書。

 毘沙門天お社にある鶴2羽、亀、松、紅葉など描かれている銅鏡や毘沙門天像、神社境内にある五輪塔などについて詳しく説明した。

 特に稲荷大明神が祀られている稲荷社については、「平家の落人、三反田字の柳谷家祭神騒動記」として、昭和27年(1951)7月の次の出来事について資料をもとに次の要旨で解説があった。

 柳谷家の本家、柳谷時巳方の家の壁に、近所の人々に聞える高い音を響かせて、しきりに軽石や種藷(藷蔓、いもつるを採取する苗床の藷)を投げ付けるので、それを聞きつけた人々が集り、誰のいたずらか、家の周囲から木の上にまで登り調べたが、決して人には当たらず、投げて来る所在が不明であった。

 そこで青年団や、警察にも協力を要請するも通常の手段では解明できそうにないので、占師に占ってもらったり、古老の言い伝えを聞いた結果、昔下小原集落の某家でも、異った形態の不思議な事件があり、どちらも原因はお稲荷様とのこと、お稲荷様の廚子、神仏を安置する櫃の足の折れた部分を釘で打ち接いであった釘を抜き、良く括って接いだら納得されたらしい。 

写真=中央のお社にある2体の随神像

写真=境内の五輪塔

 それらの言い伝えも含め柳谷満利氏により、虹梁調査依頼から見積もり、寄付、修復内容についてなど詳しく経過報告、地域住民42人から79万5000円の浄財が集まり工事を行った決算報告。

 次の建設寄付の紹介もあった。
 今村様 入り口柱、標柱
 檢崎幹男様 田の神社屋、梁、カマチ
 新興木工所様 賽銭箱、寄付者名板

 来賓の今村光春市議会議員があいさつし記念写真。
 祝宴では、これまでの苦労を労い、神社が整備されたことによるさらなる地域の安寧を記念し合っていた。

写真=来賓の今村市議会議員があいさつ

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