《四季の話題 》
春の息吹感じ薬草の森を観察~薬用植物の見分け方学ぶ
薬草の集いスプリングが溝辺町の自然薬草の森で
薬草の集いスプリングが、令和7年4月6日、霧島市溝辺町の自然薬草の森で開催され、鹿屋市や曽於市など大隅半島からも参加し楽しんでいた。

写真=サンショウとイヌザンショウの違いを学ぶ参加者
鹿児島県は薬草との関わりは深く、島津藩政時代には、佐多薬草園や、山川や吉野にも薬草園を持っており、三国名勝図会の中にも、薩摩藩が薬草栽培に力を入れていたことが記されている…など説明があり、約350種類の薬草があるという同園で、ガイドによる薬草の説明を熱心に聴いていた。
自然薬草の森は、5万3000平方mの敷地の中に、県内で自生しているものを中心に、植生に応じて植栽してあり、この日は、参加者が3班に分かれ、それぞれ漢方薬草同好会の薬剤師によるガイドが説明しながら園内を巡った。

まずはソメイヨシノなど満開が過ぎ、桜吹雪のなか、他の種の桜が満開あるいはこれから満開のものもある桜並木を通り、ボタン、トウキやハマナス、シャクヤクなどの陽性植物園。
ヒメガマ、ショウブ、アマチャなどの水生・湿生植物園。
スイセン、フジバカマなどの両性植物園、ヤマグワやサンショウなどの歴史見本園。また林間のセリバオウレン、カギカズラ、トチバニンジンなど、説明を聴きながら見学した。



冬の寒さから解放された森の植物たちが芽を出し、春の息吹を感じながら薬草の森観察で、薬用植物の見分け方。
特に葉っぱの形状等が似ているニラやノビルと毒のあるスイセン。
ギョウジャニンニクとイヌサフラン、ギボウシとハシリドコロ、ゲンノショウコとウマノアシガタ、トリカブトなど、現物を見ながら説明があり、その正しい知識、その利用方法などについて学んだ。
また、観察会が終わったあとに、サツマニンジンの保護を支える会発足式も開催された。