《政治・行政 》
敬愛園の医療 看護 介護、共生、啓発など検証・見直し協議
令和7年度星塚敬愛園将来構想実現に向けた協議会
令和7年度星塚敬愛園将来構想実現に向けた協議会が、令和7年9月25日(木)、星塚敬愛園事務本館で開催された。
同会は、現行の星塚敬愛園将来構想を基本とし、構想の中の医療・看護・介護、共生、啓発など各項目について、入所者自治会や園、行政、地域などの関係者が協議を行って、検証・見直しを行い、具体的な施策について検討を行った。

同会の委員は次の通り。
〈会長〉
原口学鹿屋市副市長
〈副会長〉
山口文夫星塚敬愛園入所者自治会町
小牧美星塚敬愛園入所者自治会副会長
山元隆文国立療養所星塚敬愛園園長
石川秀利国立療養所星塚敬愛園事務部長
山元由美全日本国立医療労働組合敬愛園支部書記長
上村香代鹿児島県保健福祉部健康増進課技術補佐(課長代理)
花牟礼薫鹿屋市議会議長
福永浩文鹿屋市南部地区町内会連絡協議会
茶圓亮一NPO法人ハンセン病問題の全面解決を目指して共に歩む会代表
〈オブザーバー〉オンライン参加
高原裕弥厚生労働省医政局医療経営支援課国立ハンセン病療養所対策推進室室長補佐
橋本武志厚生労働省医政局医療経営支援課国立ハンセン病療養所対策推進室室長補佐
東樹亜紀厚生労働省医政局医療経営支援課国立ハンセン病療養所対策推進室主任主事
厚生労働省健康局・生活衛生局難病対策課
〈事務局〉
竹之内里香鹿屋市保健福祉部健康づくり・高齢者支援対策監ほか
平成21年に施行された八ンセン病問題基本法に基づき、入所者が尊厳を持って一生を終えられることや、地域住民と の交流活動の促進を目指した敬愛園の将来構想について検討を行い、平成22年6月に将来構想を策定。
「医療・看護・介護」「共生」「啓発」の3つの柱を中心に、7つの基本方針からなる将来構想に基づき、様々な取り組みが行われてきていることから、これまでのその実績の検証及び評価を行い、改めて具体的施策を検討、協議された。
令和5年度に、入所者アンケートや関係団体の意見を基に、将来構想の一部見直しや具体的な施策、推進すべき実施主体を整理した改定版が策定され、目標期間を5年間として 年1回進捗状況を確認することとなっており、この日の協議会となったもの。

この日は、原口会長があいさつ。
将来構想改訂版の進捗が集約され、医療・看護・介護については、それぞれ取り組み内容を報告。
欠年度の方針、果題や改善策等として、
県は、退所希望者等の相談件数はここ数年0件であり、県に寄せられる相談内容は主に生活援護費を受給している方からの現状確認に係るものが多い。
一度退所された方が地域での生活を不安に感じられ,再入所される方もおり、退所者等の多種多様な相談を想定し、引き続き関係機関と連携を図る。
市は、市ホームページ内容の見直しを行い、引き続き、ハンセン病問題に関する各種相談窓口となり、関係機関と連携を図っていく。
園は、社会復帰者も高齢になり再入所希望や終末期相談が増加傾向にある。今後は、定期的な訪問や連絡体制を強化していきたい。
課題として、退所者の高齢化に 伴って給与金申請に対しての支援が年々増加傾向にあるため、今後の支援等について、本省と相談していく。
退所者の再入所に関する規程やマニュアルの内容に一部現状に即していない内容があるため、規程等の見直しを行い、今後の再入所手続きを円滑に進める。
また、共生や啓発についても、その取り組みが報告され、次年度の方針、課題や改善策等が示された。
委員の中から、進捗状況や課題、改善点について質問や意見が出され、啓発については、「遠足の行き場所に困っている学校もあり、小さいころからハンセン病を知ってもらう意味では、遠足を受け入れることはできないか」などが問われ、これまで園内での遠足の実施はなく、可能かどうか検討を…など意見が出されていた。
令和5年9月に国立療養所星塚敬愛園将来構想(改訂版)を策定。
目標期間は令和5年度から5年間として、具体的な施策を推進、1年ごとに検証され、さらに改訂版が策定される。